アラサー隠居

都心のサラリーマンから田舎の山麓に住む「隠居」に転身したアラサー男が、孤独な生活や持病のIBS(過敏性腸症候群)にちなむ体験談、本などを紹介します。

孤独だと過去を思い出してばかりだが、それも良いかもしれない

人と会わない孤独な生活を始めてから、過去を思い出すことばかりしている。新生活の開始直後は、直近のサラリーマン生活について想起することが多かった。それが徐々に大学時代、高校時代、不登校だった中学時代、果てはそれより前の子供時代の記憶まで遡る…

自分はどっち?両方?【読書ノート】「HSPと発達障害/高田明和」

HSPと発達障害 作者:高田明和 廣済堂出版 Amazon 最近、SNSなどでHSP(High Sensitive Person)という言葉をよく目にする。人ごみや、映画などの暴力表現が苦手だったり、聴覚過敏のきらいがあったりする私もHSPに該当するのではないかと思っていたが、HSPの…

極限状態での「怒り」は活力か【読書ノート】「ミニヤコンカ奇跡の生還/松田宏也」

ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫) 作者:松田宏也 山と渓谷社 Amazon 1982年、中国の高峰・ミニヤコンカ(標高7,556m)に挑んだ松田宏也氏は、19日間の遭難を経て、奇跡的に生還する。疲労、飢餓、凍傷で生死を彷徨うなかでの幻聴体験などが立花隆氏の…

もはや自己啓発書【読書ノート】「続・死ぬ瞬間/E・キューブラー・ロス」

死、それは成長の最終段階―続 死ぬ瞬間 (中公文庫) 作者:エリザベス キューブラー・ロス 中央公論新社 Amazon 参考になった知識 ・インドのヴェーダ(3,000年前のインド最古の宗教の聖典)から、現代の思想家の言葉にいたるまで、哲学者たちの目的はすべて、…

人の死生観は進歩しているのか【読書ノート】「ソクラテスの弁明・クリトン・パイドン/プラトン」

ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン (新潮文庫) 作者:プラトーン 新潮社 Amazon 「死」あるいは「自死」がテーマの本を読むと、必ずといっていいほど引用されるのが、古代ギリシアの哲学者プラトンが師・ソクラテスの死について書いた一連の作品…

無職がプロレタリア文学を読んだら【読書ノート】「蟹工船/小林多喜二」

蟹工船・党生活者 (新潮文庫) 作者:多喜二, 小林 新潮社 Amazon 「ドン・キホーテ」に続く、今更読む名作シリーズ。賃金労働者の苦悩と反抗を書いたプロレタリア文学の代表作と評される本作を、無職の私があえて読んでみた。 この手の作品を読むと、「自分な…

今にも通じる17世紀のユーモア【読書ノート】「ドン・キホーテ(短縮版)/セルバンテス」

ドン・キホーテ (岩波少年文庫) 作者:セルバンテス 岩波書店 Amazon 17世紀のスペイン人作家であるミゲル・デ・セルバンテスが書いた「ドン・キホーテ」は「史上最高の文学」と評されるだけあって、今も数多くの本のなかで引用・言及されている。以前読んだ…

超常現象への取材姿勢に感心【読書ノート】「臨死体験/立花隆」

臨死体験(上) (文春文庫) 作者:立花 隆 文藝春秋 Amazon 「臨死体験」とは、事故や病気で危篤に陥った人がしばしば体験する不思議な現象のこと。死んだ先祖や神と会話したという人もいれば、魂が肉体から体外離脱して宇宙を自由に飛び回ったという人もいる…

旅への憧憬は60歳手前でも冷めない【読書ノート】「チャーリーとの旅/ジョン・スタインベック」

チャーリーとの旅 作者:ジョン スタインベック ポプラ社 Amazon 1960年、「アメリカ文学の巨人」と謳われる58歳の作家ジョン・スタインベックが、愛犬とともに母国アメリカを旅した記録。ピューリッツァー賞やノーベル文学賞を授かった人気作家が素性を隠し…

自分は親を捨てられるか【読書ノート】「楢山節考/深沢七郎」

楢山節考 (新潮文庫) 作者:七郎, 深沢 新潮社 Amazon 日本人の死生観に言及する多くの本で引用されていて、小説としても名作と評価されている。老人を山に捨てにいく「姥捨山(うばすてやま)伝説」を元にした作品で、老婆「おりん」とその家族らが、村でル…

死が迫る人は何を求める【読書ノート】「死ぬ瞬間/E・キューブラー・ロス」

死ぬ瞬間-死とその過程について (中公文庫 (キ5-6)) 作者:エリザベス・キューブラー・ロス 中央公論新社 Amazon 参考になった知識 ・死が目前に迫った人の精神は(1)否認と孤立→(2)怒り→(3)取引(神との交渉)→(4)抑うつ→(5)受容の5段階を経…

死は穢らわしいのか【読書ノート】「納棺夫日記/青木新門」

納棺夫日記 増補改訂版 (文春文庫) 作者:青木 新門 文藝春秋 Amazon 参考になった知識 ・「納棺夫」という言葉は辞書になく、著者が客からそう呼ばれたのを受け入れていくうちに生まれた造語。 ・死体を綺麗にする「湯灌」はかつて、死者の親族が担うものだ…

IBSを克服した医師が語る【IBS本】「1分で効く!下痢止めBOOK 過敏性腸症候群を自分の力で治す本/加藤直哉」

1分で効く! 下痢止めBOOK: 過敏性腸症候群(IBS)を自分の力で治す本 作者:加藤直哉 径書房 Amazon 参考になった知識 ・健康なバナナ便と下痢便を分ける水分量は、わずか20ミリリットル。成人の1日の排便量は150〜200グラム程度。健康な便の水分量は70〜80%な…

正常な排便に朝は大事【IBS本】「もう通勤電車で下痢にならない!/松生恒夫」

もう通勤電車で下痢にならない! すべてのお腹弱い系を救う40の方法 作者:松生 恒夫 祥伝社 Amazon 参考になった知識 ・正常な排便を促す「大蠕動」は、朝食を食べた約1時間後に特に起こりやすく、この動きは20〜30分しか持続しない。次に起こるのは半日〜1日…

社会は自死を肯定できるか【読書ノート】「自死という生き方/須原一秀」

自死という生き方 (双葉新書) 作者:須原 一秀 双葉社 Amazon 参考になった知識(著者の主張) ・著者を自死に駆り立てたのは、「平常心で死を受け入れることは本当に可能か?」という仮説を「実証」しようとする研究者魂。 ・三島由紀夫の自死は当時、世間か…

神社の建立すら仏教の影響かも?【読書ノート】「神仏習合/逵日出典」

参考になった知識 ・人はもともと、「神」に必要な時だけ降臨を求めていた。人里に神社をつくり、そこに神の常在を求めるようになったのは仏教寺院の影響と考えられる。 ・固有の能力を持つ人格神の登場も、仏教の影響と考えられる。仏像に相応するものとし…

ちょっと苦言【IBS本】「いちばんわかりやすい過敏性腸症候群/伊藤克人」

【読む常備薬】いちばんわかりやすい過敏性腸症候群: もう悩まない! おなかの不調との付き合い方 河出書房新社 Amazon 本のタイトル通り、イラスト多め、文字少なめで「わかりやすさ」に重点を置いている印象。IBS(過敏性腸症候群)の主因が「ストレス」に…

人の死生観は短期間で変わる【読書ノート】「生きる勇気 死ぬ元気/五木寛之 帯津良一」

生きる勇気、死ぬ元気 作者:帯津 良一,五木 寛之 平凡社 Amazon 大変お世話になった高齢の知人が自死を選んだのを知り、高齢者の死生観について考える機会が増えた。私は以前から「人はなぜ生きるのか」といったことを漠然と考えていたが、それは若者特有の…

【IBS本】「パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません/江田証」

パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません ―世界が認めたおなかの弱い人の食べ方・治し方 作者:江田 証 さくら舎 Amazon 以前読んだ「自分で治す過敏性腸症候群の本/江田証」、「なんだかよくわからない『お腹の不調』はこの食事で治せる!/江…

五木寛之氏は「アラサー隠居」を経て作家デビュー

五木寛之の金沢さんぽ 作者:五木 寛之 講談社 Amazon 「五木寛之の金沢さんぽ」という本を読んでいたら、思わぬ発見があった。五木氏も、今の私と同じ「30歳前後」という年齢の時に、東京での生活に疲れて一時、配偶者の実家がある金沢(石川県)に身を引き…

【IBS本レビュー】「なんだかよくわからない『お腹の不調』はこの食事で治せる!/江田証」

なんだかよくわからない「お腹の不調」はこの食事で治せる! 世界が認めた低FODMAP食事法 作者:江田 証 PHP研究所 Amazon 前回読んだ「【IBS本レビュー】低FODMAP食の教科書的な「自分で治す過敏性腸症候群の本/江田証」 - アラサー隠居はIBSに怒る」と同様…

【IBS本レビュー】低FODMAP食の教科書的な「自分で治す過敏性腸症候群の本/江田証」

自分で治す過敏性腸症候群の本 (TJMOOK) 宝島社 Amazon 過敏性腸症候群(IBS)や低FODMAP食について、多くの著作を持つ医師・江田証氏が監修した本。IBSが発症する原理や、低FODMAP食の具体的な実践方法などが収められている。全ページカラーでイラスト多め…

【IBS本レビュー】「バイバイ!過敏性腸症候群(IBS)/綿樽剛」

バイバイ!過敏性腸症候群(IBS): ありがとう糖質制限!トイレに通い続ける日々からの解放 作者:綿樽 剛 メンタルを強くする出版 Amazon 「【IBS本レビュー】「過敏性腸症候群(IBS)は治らない?/Kazuya_M」 - アラサー隠居」と同じく、Kindle Unlimitedの…

【IBS本レビュー】「過敏性腸症候群(IBS)は治らない?/Kazuya_M」

過敏性腸症候群(IBS)は治らない?: 過敏性腸症候群(IBS)とできるだけうまく付き合う方法 作者:kazuya_M Amazon Kindle Unlimitedの読み放題で読んだ(単体購入も可能)。27歳でIBS(過敏性腸症候群)を発症した著者が、41歳の執筆当時までに、いかに症状を軽…

【読書感想】プロ隠居のノウハウ本「20代で隠居 週休5日の快適生活/大原扁理」

若者の隠居について調べるとまず辿り着くのが、この本の著者である大原扁理さん。20代で隠居を選び、出版当時(2015年)で既に隠居5年目。私のような「にわか隠居」とは一線を画す若年隠居の第一人者、大先輩です。 20代で隠居: 週休5日の快適生活 作者:大…

「本統」「年々歳々」志賀直哉と井上靖の手癖フレーズ

珍しく小説に手を出し、志賀直哉の「小僧の神様・城の崎にて」を読んでいたら、気になる表現がありました。「本当」と書くところを、「本統」と書いているのです。 小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫) 作者:志賀 直哉 メディア: 文庫 昔の人は「本統」と書く…