アラサー隠居

都心のサラリーマンから田舎の山麓に住む「隠居」に転身したアラサー男が、孤独な生活や持病のIBS(過敏性腸症候群)にちなむ体験談、本などを紹介します。

「コロナうつ」から逃れるための妥協的な選択 隠居の理由#1

2021年4月から始めた田舎の山麓での隠居生活ですが、実は「海外放浪」や「(車の)バン生活」など様々な選択肢を保留した上での、妥協的な選択です。「コロナうつ」による虚無感や精神的な苦しみから逃れるため、とにかく仕事をやめて、生活スタイルを変えたい。ただ、コロナ禍が長期化しており、派手に動き回るのはまだ早計に思えて、当面の暫定措置として隠居生活を選びました。

 

時勢に便乗して「コロナうつ」と書きましたが、医師の診断を受けたわけではないので、語弊があるかもしれません。私は中学生時代にうつ病不登校を経験しており、その時の肌感覚から「これは、うつっぽいな」と勝手に自己判断しました。

なぜ、うつ的な症状を発症したのか。所属していた会社や業界に対する批判は避けたいので、抽象的な言い回しになってしまいますが…。コロナ禍という非常事態のなか、さまざまな場面で社会や組織、(自分自身も含めた)人間の本性が顕在化しました。従事していた仕事の倫理観から言えば、そうした本性に向き合うことが必要でしたが、それに耐えきれなくなったのだと思います。

 

心を守るために退職を決意してから、退職後の進路として最初に頭に浮かんだのが、かねてから興味があった「海外放浪」でした。

ただ、退職を決意した2020年5月頃には「(無職になる)来年度くらいにはコロナも落ち着くのでは」と淡い期待を持っていたのですが、次第にそれが難しいことがわかります。

 

「国外が難しいなら国内」と、次に思いついたのが日本全国を回る旅でした。キャンピングカーやバンなどを生活空間にしながら旅をしている人がいることをSNSで知り、魅力に感じました。

しかし、実現には住民票や荷物置き場、駐車場などの問題がありました。

 

日本では、事実上は住所不定でも、どこかしらに住民票を置く必要があるそうです。私が当時住んでいたのは社宅でしたので、退職に伴い引っ越しが必須なのはもちろん、住民票をそのままにしておくことも、選択肢としてはあり得ませんでした。

出立にあたり、スーツなど車上生活に必要ないものを全て処分する勇気もなかったので、荷物置き場も必要でした。また、「新居」となる車を用意しようにも、都内での非常に短期間の駐車場確保は経済的にも事務的にも不効率と感じました。

 

準備期間中、一時的に実家を間借りすれば、これらの問題は全て解決したのですが…。親が感染リスクの高い高齢者であるにも関わらず、「会社辞めて旅に出るから、ちょっとの間、住ませてちょ!いらない荷物置かせて。あと、駐車場も貸して〜」と都内から押し掛けるのは憚られました。

 

旅に出るしても、目的もなく彷徨うだけでは何も身にならないのでは、という不安もありました。また、せっかく自由の身になるのですから、体力や気力といったリソースを徹底的に自分の好きなものに割きたいという気持ちもありました。旅の場合、キャパシティの小さい自分は移動や環境適応ばかりに忙殺されて、それ以外のことを追究できない懸念があったのです。自由時間が生活のほぼ100%を占める隠居生活で物理的・精神的な下地を整えてから旅立っても良いのではないかと。

 

このほかにも、隠居を決意した理由として経済的事情や都会生活への疑問などがありますが、これは次回以降に書きました。

 

kizenarui.hatenablog.jp

 

kizenarui.hatenablog.jp

 

※海外・国内放浪を断念した理由にコロナ禍をあげましたが、実際にコロナ禍で旅をしている人を否定するわけではありません。コロナ禍で旅をすることの不便や不安を押しのけるほどのエネルギーが自分に無かった、というだけです。