He is reclusive

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無職と雨と月曜日

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「雨の日と月曜日」は無職だって憂鬱

 

 1970年代に活躍したアメリカ人デュオのCarpentersのヒット曲に、「Rainy Days And Mondays」というのがある。雨の日と月曜日はなんだか憂鬱になる、そういう心情を歌ったものだ。天候の悪い日と、休日の翌日に気分が晴れないのはアメリカ人も日本人も同じらしい。

 

 私も例外ではない。「やることのない無職がなぜ?天候や曜日に関係なく毎日のんびりお気楽に過ごしていればよいじゃないか」と思われるかもしれないが、これにはちゃんと説明できるだけの理由がある。

 

 まず、雨の日。私はどうも、体調が天候の影響を受けやすい。雨の日は頭と体が重くなり、何に対しても無気力になりがちだ。サラリーマン時代は当然ながら「雨で気が向かないので休みます」というわけにはいかないので、嫌々仕事に出かけていた。

 

 暇な無職は、気が向かなければ家で寝るなり、だらだら過ごせばよい。だが、のんびり過ごしていれば憂鬱な気分が回復するかというと、そうでもないらしい。むしろ、時間を無碍にしていると頭と体はより重くなる一方だ。梅雨で雨が続く最近は、雨が憂鬱をつくり、家からほとんど一歩も出ない生活がその憂鬱に拍車をかける悪循環に陥っている。仕事のように雨だからといってキャンセルできない用事というのは、無気力を断ち切るカンフル剤のような役割を果たすことを身をもって知った。

 

 次に、月曜日の憂鬱。これは、世間に対する後ろめたさが理由だ。土日は多くの人にとっての休日なので、私も心おきなく休日(無期限)を謳歌できる。いい年をした男が平日の昼間から家の周囲をうろつくのは、ご近所さんの目が少しばかり気になるが、土日は胸を張ってうろついている。そんな気持ちで2日間を過ごしていると「忘れていませんか?あなたは日本経済に貢献していない無職なのですよ」と教えてくれるのが月曜日というわけだ(実際には最低限の消費でわずかながら経済貢献している)。火曜日、水曜日・・・と過ごしていると、この後ろめたさも次第に薄まっていく。

 

 それに私は、どこか出かけようにも、道路や店が混雑しがちな土日は避ける。つまり、行きたい場所や済ますべき用事があるとしても、土日はゆっくり休んで、月曜日から動き始める。これは気分の浮き沈みにはあまり影響しないが、「毎日が休日」の無職も一応、曜日を意識しているということ。

 

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 こちらはYouTubeにアップロードされていたCarpentersの「Rainy Days And Mondays」のPV。昔から思っていたが、映像の冒頭でハーモニカを吹いているおじさんの顔が、歌手のFrank Sinatraに似ている気がする。