アラサー隠居

都心のサラリーマンから田舎の山麓に住む「隠居」に転身したアラサー男が、孤独な生活や持病のIBS(過敏性腸症候群)にちなむ体験談、本などを紹介します。

北へ(4・5日目)面白山の渓谷は恐くて美しかった

 北上旅行4日目(2021年10月17日)は、福島県喜多方市から山形県村山郡西川町まで移動しただけで、あとは車内で過ごした。この日はせっかちな寒波によって北海道各地で初雪が降った日で、山形県も天候が優れなかったのだ。翌5日目は月山に登ろうとしたのだが、志津口コースの近くまで来てから、登山口に続くリフトの営業が昨日で終了したことを知る。リフトなしでも登れるようだが、昨日からの雨も回復しきっていなかったのでやめて、天童市の山寺に行くことにした(月山の東の盆地方面は晴れていた)。

 

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山寺

 松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という有名な句を詠んだ地として知られる山寺は厳かでありながら、風光明媚な場所だった。しかし不躾な私の目を一際引いたのは、山寺の入口前の道路にあった「面白山(Omoshiroyama)まで7km」の看板だ。面白山ってなんだろう?きっと面白いに違いない!

 

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 実際に行ったのは面白山山頂への登山コースではなく、中腹にある「面白山紅葉川渓谷トレッキングコース」なのだが、これがトレッキングという言葉のイメージを裏切るスリル満点の道だった。足を滑らせたら渓流に真っ逆さまという渓流沿いの細い道を行くのだが、この岩の道には季節柄、大量の落ち葉がかぶさっており、この落ち葉が昨日からの雨で濡れているものだから、ぬるぬると滑りやすくなっている(岩の上の濡れた落ち葉が滑りやすいことは、経験のある人なら共感してもらえる思う)。下の写真のように「落ちたら本当にヤバい」箇所にはロープが張られており体を確保できるのだが、「落ちてもまぁ死にはしないだろう」くらいの箇所にはロープがなく、私は怖すぎて写真を撮ることもできなかった。

 

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体感的な崖の斜度は、写真よりも急だった

 また、一歩踏み出すたびにグラグラと揺れる吊り橋をいくつか経由する必要がある。吊り橋自体は揺れて然り、かもしれないが、私は「危険ですから静かに渡って下さい。by山形市」の注意書きに怯えてしまった。これはあくまで、「吊り橋の上でふざけたりすると転落する危険がありますよ」という意味であっているのだろうか?まさか、「そっと渡らないと倒壊する強度です」という意味ではないことを祈った。

 

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 とはいえ、こうしたスリル満点の道を下流から上流に登った先では、迫力のある渓流や滝を間近に見えることができた。私は今回、下流側の入口から登ったが、上流側の入口から降りれば、危険箇所に入る前に「藤花の滝」など風光明媚な景色を見れるので、自信のない人は上流側から入って危険だと感じた箇所で引き返すのがお勧めだ。上流側の入口には「面白山高原駅」というのがあって、電車でもアクセスできる。

 

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藤花の滝

 余談だが、山形県まで来るといよいよ本格的に雪国となり、「東北感」が一段と増す気がする。私は(東北ではないが)雪国で数年間の充実した時間を過ごした経験があるので、道路に設置された融雪装置などに懐かしさを覚える。福島県まではまだ、関東文化が残っているように感じられた。