アラサー隠居

バンライフ、旅、持病のIBS(過敏性腸症候群)、読んだ本などについて

「ビジネスホテル>車中泊」ではなかった

 先日、ちょっとした好奇心が湧いて、ビジネスホテルで1泊してみた。暖かい部屋のベッドで寝るのは2021年12月中旬にバンライフを開始して以来25日ぶりだったが、思ったほどの満足感は得られなかった。隣接する部屋の客の声や足音が気になったり、乾燥によって喉の痛みを感じたりと、むしろ車中泊の良さが身に沁みた。

 

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 一時期「慣れた」と思い込んでいた、零度前後まで冷え込む車中泊の夜も、最近は再び寝苦しく感じるようになっていた。湿気などによって冬用シュラフの機能が低下したからなのか、バンライフ開始当初のワクワク感が減退したからなのか、理由はわからない。車中泊を続けてもう1ヶ月近くになるし、一度ホテルに泊まってみたらどんなに快適に感じるのか興味が湧いて1泊3,700円の宿を予約してみた。

 

 結果的には思ったほどの満足感は得られなかった。隣の部屋の住人は夜遅くまで騒いでいたし、朝方は上階の住人の足音や、シャワーの音などが気になった。車中泊の際も、峠に近い道の駅などではスポーツカーのエンジン音や、深夜たむろする人の話し声が気になる時があるが、それは大抵、長時間は続かないし、あまりに不快であれば自分が場所を移ることもできる。ホテルは余程でない限り部屋の移動はできないし、上階の足音などが響くのはもはや建物の構造的な問題だ。

 

 20度くらいの暖かい部屋で寝ることが快適かというと、実はそうでもなかった。朝起きると、どうも頭がボーッとして体も重かった。車中泊のように、寒い室内で寝袋にくるまって寝た方が朝の目覚めが良い気がする。調べると「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という、「頭を冷やして足を暖めると健康に良くてよく眠れる」という意味の言葉が昔からあって、これは今の医学でも肯定されているようだ。私の持っている寝袋は頭まですっぽり覆うことのできるマミー型で、あまりにも寒い時は寝袋を頭までかぶって寝るのだが、これは暖気が逃げる肩口の隙間を埋めるためで、頭自体を暖めたいと思っているわけではない。むしろ頭は涼しいと感じるくらいが快適なので、余程寒い時以外はフードをかぶらずに寝ている。

 

 ホテルでは夜、暖房を切って寝たのだが、それでも空気の乾燥が著しかった。私は乾燥に弱く、湿度が低下すると喉が痛くなったり鼻血が出たりしてしまうのだが、案の定、翌朝は喉が若干いがらっぽくて、鼻をかんだら血が混じっていた。車中泊の場合、夜の炊事と、体から出る水蒸気で車内の湿度は90%くらいまで高まる。高すぎる湿度は寝袋の機能を低下させ、電子機器類にも良くなさそうなので、これはこれで対策が必要だと感じているが、気がつけばバンライフを開始してから、毎冬悩まされていた前述のような喉や鼻の不調とは無縁になった。

 

 日頃、自分の所有する全ての荷物が手に届く範囲にある生活を送っているので、部屋まで着替えや電子機器類など必要なものを持ち込むのも面倒に感じた。靴下やスマートフォンの充電器など細かいものを忘れて、何度も部屋と車を行ったり来たりしたり。泊まる前は「このタイミングで一度ホテルに泊まってしまえば、車中泊が嫌でしょうがなくなってしまうのでは」という懸念があったのだが、全く杞憂だった。当初はチェックアウト時間ギリギリまで滞在するつもりだったが、朝起きて、そそくさと駐車場の「家」に戻る自分がいた。