「幸福」とは何か。地名である。
「幸福とは何か?」。この形而上学的な問いに対する答えの一つが、「地名である」ということだ。北海道帯広市には幸福町という地名があり、既に鉄道は廃止になっているものの「幸福駅」が観光資源として残されている。
気になる地名の由来。幸福駅のウェブサイトによると、当地はもともと、アイヌ語で「乾いた川」を意味する「サツナイ」と呼ばれており、時の入植者はそれに「幸震」という漢字をあてた。「ナイ」に「震」をあてたのは、古い日本語で地震のことを「ない」と呼んだため。その後、当地には福井県からの入植者が多かったので、幸震の「幸」と福井の「福」を合体させて「幸福」と呼ぶようになったそうだ。
福井県は日本総合研究所が2014年から隔年で実施している「全47都道府県幸福度ランキング」で調査開始以来、首位を守り続けている。幸福上手の県民の先祖たちが開拓した町が「幸福」と名付けられたのは、単なる偶然だろうか。
(参考)