アラサー隠居

都心のサラリーマンから田舎の山麓に住む「隠居」に転身したアラサー男が、孤独な生活や持病のIBS(過敏性腸症候群)にちなむ体験談、本などを紹介します。

IBSを克服した医師が語る【IBS本】「1分で効く!下痢止めBOOK 過敏性腸症候群を自分の力で治す本/加藤直哉」

 

 

参考になった知識

・健康なバナナ便と下痢便を分ける水分量は、わずか20ミリリットル。成人の1日の排便量は150〜200グラム程度。健康な便の水分量は70〜80%なので、便200グラムにつき140〜160ミリリットル。水分量が80%(便200グラムにつき160ミリリットル)を超えると軟便、90%(便200グラムにつき180ミリリットル)を超えると下痢便になる。

・「不安」を抱きやすいかは、遺伝的素因が強いといわれている。米国精神医学者のクロニンジャー氏が提唱。

IBS過敏性腸症候群)患者は「心因性頻尿」や「機能性直腸肛門痛」を併発する可能性が高い。

・近代西洋医学東洋医学などを組み合わせた「統合医療」は医療保険が使えないため、治療を受ける場合は100%自費になる。

 

感想

 他のIBS関連の本と比べて特徴的なのは、著者自身がIBS(下痢型)患者であること。子どもの時からイベント前にお腹を壊すなど「お腹の弱い」体質で、医師になってからIBSを発症。頻繁な下痢症状を克服した経験をもとに、この本を書いたという。

 著者が主張するIBS対策は、(1)排便回数を減らす(2)冷えない体をつくる(3)睡眠をしっかりとる(4)東洋医学を利用するーーの4つ。「(1)排便回数を減らす」については、下痢便を我慢することで大腸の水分吸収を促すとともに、直腸周囲の神経を鈍くする効果があるという。力技に見えるが、本当に可能なのだろうか。

 腹痛、またはその兆候を感じた時の緊急的な対処法として、「ヘソの周りを強く押す」というユニークな方法が紹介されている。ヘソ周りに痛みを与えることで交感神経を優位にし、大腸を活発にする副交感神経を抑制しようというものだ。

 食事療法については、低FODMAP食についての言及はなく、(高FODMAP食品に該当する)納豆を推奨するような一般的なものだった。

 著者自身がIBSを克服した経験がベースにあるので、著者と似た症状と要因を持つ患者には参考になるが、幅広い症例の人にマッチするかというと、そうではないように見受けられた。 

 

発行年月:2020年12月(初版を読了)